私は地方議員はもっと市町村の枠を超えて積極的に交流し、それぞれの情報と経験を交換することによって、お互いに切磋琢磨して議員としての質を高め、自分のまちだけでなく、より広く地域全体を豊かにしていくための政策を実現していくべきだと考えています。 というのも、昨今の日本においては、一部の都市部を除いて、ほとんど全ての自治体でこれまでに経験したことのない少子高齢化と人口減少が起こっており、税収減による財政難や、公共施設の維持管理の問題、急増する社会保障費の財源の課題など、市民の命にかかわる重大な課題に直面しています。
こういった大変大きな課題に対しては、それぞれの市町村が孤軍奮闘するよりも、近隣の市町村が連携して協力体制を作り、一定の規模を持つ一つの地域として足並みをそろえて必要な施策を行っていく方が効果的だと考えます。
もちろん今までも市町村の担当者同士で情報交換をしたり、他市の先進事例を参考にしたりすることは行われていますが、議員同士の情報交換やネットワークの構築はまだまだ遅れていると感じます。
そういった考えから、私は市議会議員になってから、できる限り多市町村の議員と交流して、情報交換を行ったり、一緒に新しいプロジェクトを行ったりしてきました。その中で特に興味深かった取り組みを紹介します。

熊谷市議会議員鈴木まさひろさんとの活動

行田市の隣の熊谷市で市議会議員を務めている鈴木まさひろさんとは、ともに1期目でそれぞれの市で最年少の市議会議員として、色々な面で共感できるところがあり、情報を共有しながら、それぞれのまちをより良くするために活動しています。

鈴木さんと一緒に中学校の視察に行った時に、校長先生のご好意で、生徒に議員の仕事について話をする機会をいただきました。中学生に議会の仕組みや議員の役割や、なぜ自分が市議会議員になったのかということを話すのは私にとって初めてで、とても印象に残る出来事でした。また、その時の生徒の反応から、やはり地元のまちの政治であっても、なかなか理解してもらえていないし、そもそも市議会議員が何をしているのかを知る機会もほとんどないことを再認識しました。

そこで鈴木さんと私とで、もっと政治を身近に感じてもらうためのイベントを開催することにしました。私たちのような若い政治家が、普段政治に関わることのない若い世代の人たちと直接話をすることで、まちの政治や、地元の市議会議員の仕事を身近なこととして捉えてもらうことができると考えました。
政治を扱うイベントを公に開催しようと思うと、実はなかなか場所が見つかりにくく、というのも、公民館などでは政治や宗教に関わることは禁じられているし、カフェやレストランなども特定の政治家を支援していると思われるのを避けるために政治を扱うイベントは避けられがちです。そんな折、以前から熊谷ヤバイラジオの活動で関わっていたFMクマガヤの宇野さんがオープンしたキューノというスペースがあり、宇野さんに趣旨を伝えたところ、開催を快諾してくれて、2017年の12月に開催することができました。

「野本くんと鈴木くんとみんなの話」と題したこのイベントでは、まず第1部の冒頭で私と鈴木さんから議員になった経緯や普段の活動内容を紹介して、その後参加者と質疑応答をしながらまちの政治と議員の仕事についてざっくばらんに話しました。そして第2部では、鍋を作って、みんなで鍋を食べながら、さらにフランクにみんなが気になる事をしゃべりました。鍋の具材は事前に参加者に連絡して持参してもらいました。
また、このイベントに合わせて、宇野さんが熊谷ヤバイラジオの公開収録企画を開催してくれて、私と鈴木さんに、秩父市で最年少の市議会議員である清野和彦さんも加わって、歴史芸人長谷川ヨシテルさんの司会のもと、若者と政治についてのトークを開催しました。
さらにその後、お風呂カフェbivouacで行われているweb配信番組に私と鈴木さんをゲストで呼んでいただき、ここでもまちの政治と市議会議員の役割について話をする機会をいただきました。

このように、実際に会って話すだけでなく、ラジオやネットメディアなど色々なメディアを活用することで、政治に興味関心の少ない若い世代にも、政治を身近に感じる機会を届けることができることを実感しました。
これらのイベントはどれも大変好評をいただき、私たちにとってもとても勉強になりました。今後も色々なアイデアを組み合わせて、政治を身近に感じられるイベントを継続的に開催しようと計画しています。

秩父市議会議員清野和彦さん、板橋区議会議員南雲由子さんとの活動

清野さん、南雲さんとの出会いは私が市議会議員になって1年目の2015年です。清野さんとはFM熊谷代表の宇野さんを介して知り合いました。清野さんと宇野さんは昔まだ学生だった頃に熊谷駅前で路上ライブをやっていたことがあるということを聞いて、そんな人が市議会議員になっているのはとっても興味深いと思い、清野さんを紹介してもらいました。実際に会って話してみると、聞いた通りの面白い人で、しかも秩父市は市を取り巻く状況が行田と似ている部分が多いこともあり、チャンスがある度に清野さんと情報交換をさせてもらい、自分の活動の参考にしています。

南雲さんとは最初はSNSで繋がりました。SNSで自動的に表示される共通の友人が多めのアカウントの中で、突出して共通の友人が多く、しかも自分と同じ1期目の議員だったので、一体どんな人なのだろうと興味を持ちました。3回目の忍町アートギャラリーを見学に来てくれた時に初めて会って、色々話して、お互いにアートと政治という少し厄介な、しかし大変興味深い文脈の上に立っている稀有な存在であることを実感しました。南雲さんは政治のデザインについても面白いアイデアをたくさん実践していて、議員としての活動と、その発信の仕方も大いに参考にしています。

そんな2人と出会い、絶対に清野さんと南雲さんも息が合うと確信したので、早速3人で顔を合わせました。議員になった経緯や政治的な趣向は3者3様で、重なるところもあり、重ならない部分もありますが、議員として以前に、人として共感できるものをとても感じて、大変嬉しかったです。議員という立場があってもなくても関係なく、一緒に活動していきたいと思いました。
3人でどんなことをやろうかと話し合って、色々なアイデアが生まれましたが、まずはそれぞれの仕事場であるそれぞれのまちを視察に行くことにしました。そこで、まず最初に行田市へ、次に板橋区、そして秩父市へ、それぞれ丸1日ずつかけて視察しました。行田は私が、板橋は南雲さんが、秩父は清野さんがガイドとなり、ブラタモリ的な感じで、まち歩きをしました。市役所や区役所、議場はもちろん、面白い取り組みをしているカフェやお店、地域の鍵となっている場所や人、などなど、議員という立場ならではの視点でまちを歩きました。

それぞれのまちには、当たり前ですが、それぞれの課題と魅力があり、それを現場の人の話も聞きながら、自分の目で見て自分の頭で考え、とても良い勉強になりました。普段の大人数で行く視察では役所の担当部課長と話すだけで、地元の人たちと実際に話す機会はほとんどないので、こうした個人的な繋がりで行う視察の必要性にも気付かされました。

また、2016年9月には横浜市のアートスペースで3人の考えや活動について参加者のみんなも交えて話をする「政治と何かの間の」というトークイベントを開催しました。私達3人はみんなもともと政治家を目指していた人ではありませんでした。だから3人とも大学を卒業してからの約10年間、政治とは直接関わりのない仕事や生活をしてきました。そしてその経験と知識が議員になった今、昔ながらの議員にはないフレッシュな視点と柔軟な思考に繋がっています。そういったこれまでの政治のど真ん中からはちょっとズレている部分と、実際に自分たちが直面するまちの政治の現実との間で、何を感じ、どんなことを考えているのかを、参加してくれた方々との質疑応答も交えて話し合いました。新進気鋭のアーティストたちが集まるスペースということもあり、参加者の方々も一筋縄ではいかなそうな個性的な人が多く、とても刺激的なイベントでした。ぜひまたこういうイベントを開催して、個性的な方々と刺激的な議論をしたいと思います。

熊谷市議会議員鈴木まさひろさんホームページ
http://www.suzuki-masahiro.info/index.html

秩父市議会議員清野和彦さんホームページ
https://www.kiyonokazuhiko.com

板橋区議会議員南雲由子さんホームページ
http://yukonagumo.net

FMクマガヤ
http://fmkumagaya.com

コミュニティサロンキューノ
https://www.facebook.com/kyuno91/