【母校の卒業式に出席しました！感動しました。そしてまた色々と考えたり、思ったりしました。特に、コロナ禍、マスク、そして青春について。】

2023年3月15日 2023年3月16日

野本翔平

今日は行田市立忍中学校の第７６回目となる卒業証書授与式、すなわち卒業式でした。

コロナ禍で丸３年ぶりに、来賓も出席しての開催で、僕も３年ぶりに（今季初めて）母校の卒業式に出席させていただきました。

また今回は副議長として、吉野議長から託された祝辞を代読させていただきました。

卒業式は、やっぱり、感動しました。

そういえば自分の卒業式は全く泣けませんでしたが、今ではあの切ないBGMが静かな体育館に流れ出すだけでうるるときてしまいました。

コロナ禍の3年間に、僕は子ども2人のパパになって、それによってまた今までとは違った印象を抱くようになりました。

３年前までは、目の前の卒業生たちを見ながら、２０数年前の自分達のことを思い出したりして、あの当時の自分達の中学校生活と今はどんなふうに違うのだろう、とか思ったりしていました。

そこに今は、自分の子どもたちが今から約10年後、この場にいるんだなーという想像も重なるようになりました。

目の前の卒業生たちの姿に、当時の自分達と、子どもたちの未来を重ね合わせながら眺めているのは、僕にとって新鮮な体験でした。

そしてまた色々と考えました。

感動しながら、しかし同時に、何か、自分の中に罪悪感のような気持ちもありました。

それはやっぱり、コロナ禍とマスクと青春について。

今日の卒業式でも、生徒たちは全員、初めから終わりまでマスク着用でした。教員も、保護者も、僕ら来賓も全員フルマスクでした。式に参列しながら僕は、もしも、今この生徒たちの中に、1人でも本当はマスクを外したいと思っているのに外せない生徒がいるのだとしたら、それについては本当に申し訳ないという気持ちが込み上げてきました。

そう思っている生徒がいるのかどうか、僕にはわかりません。

でも実際にいるのかどうかよりも、もしそうだったら、ということを僕たち大人はちゃんと想像しなくちゃいけないと思いました。

マスクの着用については、令和５年３月１３日から「個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断が基本」となっています。

厚労省より

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00001.html

しかしながら、実際にはなかなか、今まで全員が着用していたものを、一気に個人の判断にすると言っても、

同調圧力にめちゃくちゃ敏感な我々日本人がそんなに簡単に個人個人の自由意志を発露するようになるはずはありません。

だからこそ、僕たち大人が、率先して、マスクはしてもいいし、しなくてもいいし、自分で判断していいんだということを暮らしの様々な場面で示していく必要があると思います。

大人たちがみんな当然のようにマスクしてるのに、子どもたちに各自の自由意志で付けてもいいし外してもいいよ、というのは、子どもたちにとっては全く自由な選択ができる環境設定ではありません。

今日の卒業式に参列させていただいて、「青春は密だ」というフレーズが思い起こされました。

いや本当に、そうだと思います。青春なんて密に決まってます。当たり前です、青春なんだから。僕たち大人、誰が思い返したって、青春って密だったんじゃないでしょうか。いや、そもそも学校での生活全てにおいて密そのものだったんじゃないでしょうか。

コロナ禍において３密を禁じたってことは、学校生活の全てを禁じた、ということに他ならなかったのではないか。